若い頃、京都の地方銀行で預金、融資、営業を通じ中小企業の皆様と直に接する中で、経営者の方々の「大変さ」を、肌でひしひしと感じました。次に、外国銀行で主に日本の大手企業向けの営業・信用分析を経験しました。大企業と言っても、それを部・課・グループの単位で見ると、中小企業や自営業者の集合体に過ぎないのではとの実感を深めました。公の政策はさておき、企業としては大も小もなく、等しく自由競争の荒波にさらされるのです。
大企業と中小企業の違いは、中小企業においては、会社の経営企画、製造、仕入れ、販売、経理、資金繰り、銀行との折衝、人事などの機能を、経営者の方が実務者として、お一人で何部門も担っていらっしゃることです。これでは気持ちや体が持ちませんし、経営者の方も得て不得手があるわけですから、企業の発展がどうしても歪(いびつ)になってしまいます。物事は全て、バランスが崩れると倒れてしまいます。ここに、コンサルタントによる助言が企業のバランスある発展にとって、プラスとなる理由があります。
多くの中小企業経営者の方は、これらの助言を毎月来訪される会計事務所の担当の先生に求めようとしますが、先生方も経験・知識に違いがあり、時間的制約もあるのが現実です。何にも増して、銀行のことがピンとわからないのではないかと思います。それは、やむを得ないのです。経営者も、税理士や会計士の先生方も、銀行のカウンターの外から、あれこれと銀行の判断を斟酌するしかないからです。
銀行との付き合い方でも、『銀行に強いコネクションがあればいいな』とお考えの経営者の方もいらっしゃるかもしれませんが、今はもうそういう時代ではありません。むしろ企業のディスクロージャー(情報開示)を高めることが一番の方策です。銀行の審査担当者の欲しい情報は何かを知って提供すること、貴社の商売・事業を銀行の審査担当者に良く理解してもらい貴社の助言者・協力者にすることが一番の方策ではないでしょうか。それには、経営者の方と、数字に強い会計事務所、30年に亘り『銀行のカウンターの中』にいた私が、タッグを組むことで、銀行を貴社の支援者にしてみませんか。
貴社の発展は、会計事務所にとっても、地域金融機関にとっても、従業員にとっても、地域社会にとっても望むところなのです。そのお役に立つことが、今まで生かせて頂いた社会への、私の恩返しだと思い弊社を設立いたしました。
今は中小企業診断士として、中小企業経営者の皆様の幅広い経営課題のご相談に応じています。